| 【 人気連れ込みホテルの移り変わり 】 |
| 一般的には、「連れ込みホテル(宿)」という言葉が指すホテルには二種類のものある。ひとつは、ゴーゴー・バーなどから連れ出した女性と短いひと時を過ごすところで、いわゆる「ラブ・ホテル」である。もうひとつは、自分自身がそのホテルに宿泊し、連れ出した女性と短いひと時もしくはそれなりに長い時を過ごすホテルのことをいう。まあ、『バンコクにあるホテルで「オリエンタル」以外のホテルは全て、たとえ料金(ジョイナーフィー)を取られるとしても女性を連れ込めないホテルはない』といわれるほどなので、厳格には、バンコクのホテルはほとんど全て「連れ込みホテル」ということになってしまうかもしれない。 |
| さて、その昔(1980年代頃)、連れ込みホテルとして人気を博していたのは「マレーシア・ホテル」である。大昔、バック・パッカーのたまり場であった安ホテルだが、いつのころからか女性を連れ込む客であふれ、予約なしのウォーク・インではほとんど泊まることができないような状態であった。ホテルであるにもかかわらず高級ゲストハウス並みの宿泊料で、部屋もそこそこの内容というのは大変な魅力であった。パッポンへもタクシーを使えばわずか数分の距離だ。しかし、新交通システムであるBTSとMRTが誕生して状況は一変する。新交通システムは渋滞が激しいバンコク内の移動を容易にし、しかも便利な立地条件となったそれらの駅周辺地域を繁栄させ、あまり立地条件に優位性のないマレーシア・ホテル周辺から客足を遠ざけてしまった。さらにもうひとつ、マレーシア・ホテルにとって大きな変化があった。それは、理由はわからないが、女性ではなく男性を連れ込む客が増えだしたことだ。最近では、その手のホテルとして大変有名になってしまい、れゆえ、よけい女性を連れ込む客から敬遠されてしまうという事態となり、今はかなり寂れた感じとなっている。 |
やがて、日本人が団体で女性と遊ぶためにバンコクへやってくる時代になると、「ウインザー」や「プラザ」が人気を博した。当時はまだインターネットもなく、外国の安ホテルを簡単に予約することができる時代ではなかった。そのため、日本の旅行社から予約ができ、なおかつジョイナー・フィーがかからなかった「ウインザー」は、女性遊びのためのホテルの代名詞のようになった。「プラザ」もまたしかりで、夜と朝は女性を伴った中年日本人男性の団体でロビーが賑わいを見せていた。以前はここに日系旅行会社のパンダバスのオフィースもあった。
そして個人旅行が簡単にできるような時代になり頭角を現してきたのが「フォーチュナ」であろうか?日本人御用達のホテルで、日本語も若干通じ、ナナ・エンターテイメント・プラザにも近く宿泊料が安いので人気があった。しかし、最近ではもっと便利な場所でより安くより豪華なホテルが次々に出現し、ここも以前の勢いはなくなってしまった。
現在はどこかというと、「ナナ」「スイス・パーク」「グランド・ビジネス・イン」が人気連れ込みホテルとしての御三家だろうか?宿泊料は1600B程度、ジョイナー・フィーがかからない、ナナ・エンターテイメント・プラザに近い、BTSの駅に近い、設備は高級ではないにしてもそれなりにいいなどがこれらに共通している特徴だ。いずれのホテルもウォーク・インでは泊まれないと思っていた方がいい。予約は必須だ。ただし、「ナナ」は宿泊客の割合は西洋人の方が日本人よりはるかに多い。他の二つは日本人だらけだ。さて、今後どんなホテルが頭角を現してくることであろうか? |